みなさんは
独学では難関大学に行くのは無理なのでは?
独学で受験がうまくいくのは、一部の天才だけなんじゃないの?
なんて思ったりしていませんか?
そういった疑問に対して、ぼくは「そんなことはない」と自信をもって答えられます。
それは「塾に行かずに京大工学部に合格することができた」という経験があるからです。
高1のころに受けた3回くらいの体験授業を除くと、高校時代には全く塾に通っていませんでした。
そんなぼくですが、いわゆる天才タイプではありません。
むしろ飲み込みや段取りが悪い方だという確かな自負(?)があります。
京大生が「自分は勉強に関して要領が悪いタイプなんです」と言っても信用ないかも知れませんが本当です。中学校のころ、数学の先生から「おまえは真面目やけど、センスがないなぁ(笑)」なんて言われたこともあるくらいですから。
それでも京大に合格できました。
そんなぼくが
・独学を選んだ理由
・勉強をする上で重視していた4つのポイント
を記事内で詳しく説明します。
この記事を読んだ人が真似できるようにと心がけました。
ぼくが独学を選んだわけ
独学でいこうと決めた理由は細かく書くと色々あります。
ただ、その中で主なモノは?となると、以下のポイントになりますね。
・学校の授業自体には大きな不満がなかった
→自分の通っていたのは進学校で、教員・生徒ともに受験に対する意識が高かった
・塾に時間を取られたくなかった
→通学に1時間以上かかっており、その上で塾の時間を確保することがほぼ不可能だった
塾に通おうとすると、家では食事・風呂・睡眠以外にほとんど時間を割けなくなる
・「塾に行かなくても合格できる可能性」を信じることができた
→独学での勉強法を調べたり、模試で自分の勉強の方法を確かめたりして、自分のやり方に一定の自信を持つことができていた
この中でも、塾に時間を取られたくなかったというのが一番大きかったです。
塾に行くことで自分の勉強時間が減って、本末転倒になるのではないかと。
詳しいことは以下の記事に書きました。興味がある方がいるかもしれないので、リンクを貼っておきます。(→現役で京大に合格したぼくが塾に行かなかった理由)
勉強をする上で重視していた4つのポイント
ここから本題です。
つまり、ぼくが気を付けていた4つのポイント。
これらがきちんとできれば、志望校合格はグッと近くなるはずです。
- 基礎を徹底する
- 反復を怠らない
- 計画性を持つ
- 勉強法を研究する
これだけではざっくりとしていて、よく分からない思います。
これから順番に詳しく説明していくので安心して下さい。
基礎を徹底する
まず「基礎を徹底する」について。
もう、本当に、これが一番大事。
ここを読んでもらえたら、他のところは読み飛ばせていただいて全然構わないくらいです。(流石に言い過ぎですが)
これが重要な理由は2つあります。
それは、
- 合格に必要な点数は基礎的な知識で確保可能
- 難しいことをやるのはコスパが悪い
ということ。それぞれについて説明します。
2つともめちゃめちゃ大事です。
ぼくの場合、これを意識し始めたときから徐々に苦手科目の成績が良くなっていきました。
合格に必要な点数は基礎的な知識で確保可能
8:2の法則という言葉を聞いたことがありませんか?
これは経済学の言葉で、「全顧客の20%が全体の売上の80%を生み出している」という意味です。
どうして関係なさそうな言葉を持ち出したのだろうと思うかもしれません。
この言葉を紹介したのは、この言葉の趣旨が受験にも通用するからです。
つまり、全体のうちで簡単なレベルの問題が、全体の点数のほとんどを占めるということを言いたいのです。
これはあくまでもぼくの感覚の話なのですが、そう突飛な話ではないはずです。
例えば、京大の数学の試験でも、全6題のうち3題はよく見るパターンの問題です。
その3題を確実に解くことができれば、合格ラインに乗ってきます。
ぼくの言いたいことが分かってきたでしょうか?
難しいことを無理に扱う必要はないのです。
入試でよく見るパターンを解けるようにしておくこと。
これが最も効率的です。
何から勉強を始めたらいいか分からない人は、英語なら英単語、理系科目なら教科書レベルの例題からやっていきましょう。
問題のレベルで言うと、「基礎」「標準」といったところ。
ここで「発展」「入試レベル」とかに手を出さないことを注意。
最終的には入試問題を解けるようにならないといけませんが、それに関しても「入試基礎」「入試標準」「入試頻出」といったレベルを徹底させます。
間違っても「入試の最高峰」「受験生の9割が解けない問題」とかに手を出さないようにするべきです。
難しいことをやるのはコスパが悪い
基礎的な内容を掴んでおけば大丈夫ということは分かったけど、難しいことをやっておいても損はないんじゃ………?
そのような気もしますよね。
その考えは間違いとは言えません。ですが、ちょっと危険です。
というのも、難しい内容になればなるほど、勉強のコスパが悪くなるからです。
それには「難しい問題がどうして難しく感じられるか?」に関係します。
個人的には、 難しい問題が難しく感じられる理由は以下の3つのポイントだと思っています。
- 問題を解くのに必要な知識や考え方が多い
- たくさんの知識がそろっていないとダメ
- その使い方にも習熟している必要がある
- 使うべき知識や考え方の中には、普通あまり使わないものがある場合がある
- 慣れていない知識が必要になる
- 現実の事象を背景にするなどして、特殊な構成になっている
- その問題に慣れても別の問題をやるときにはあまり役に立たない
これらを踏まえると、難しいことをやるよりは、基礎~標準的なことを固めたり他の科目の勉強をする方が絶対にいいです。
ぼくは自分の実力に合わない問題集である赤チャートに手を出して失敗した経験があります。あれはかなり時間の無駄でした。
その経験からも、難しいことに手を出すのは慎重になるべきだと伝えたいです。
何度も似たようなことを言ってくどいとは思いますが、それくらい意識してもらいたいです。
反復を怠らない
では次は、「反復を怠らない」ということについて。
反復や復習の大切さもよく言われていることですが、あえてぼくも強調しておきます。
わざわざ強調するのは、反復の回数が圧倒的に少ない人ばかりだから。
知識というのは一回二回やって身につくことはありません。
何度も何度もバカみたいに繰り返して取り組んで、やっと脳に「これは必要なんだ」と思わせることができます。
ただ、何でもかんでも反復して勉強しないといけないわけではないですよ。
最初から分かり切っていたことを何度もやっても意味がないですから。
できなかったとこと、引っかかったところを何度も反復するのです。
数学で具体的なやり方を示しましょうか。
1回目に解いたときに
- さらっと解けた問題→◎
- ヒントや教科書を見ながら解いた問題→〇
- 答えを見て理解できた問題→△
- 答えを見ても理解しにくかった問題→×
という風にマークをつけます。
そして、2回目以降は、
・△、×がついているものだけを解く
・解けたら〇に変える
・全部の問題で〇になるまで繰り返す
というように取り組みます。
このやり方はシンプルですが、とても知識定着に効率的です。
ぼくが得意科目を伸ばせたのも、苦手科目を改善できたのも「反復」を徹底させたからだと思います。
計画性を持つ
計画というのは合格するための計画です。
その計画は以下のような2ステップに分けられます。
- 自分の位置を知り、ゴールまでの距離を知ることと
- ゴールまでたどり着く方法を考えること
このそれぞれについて、簡単に説明します。
自分の位置を知り、ゴールまでの距離を知る
計画性を持つための最初のステップは、「自分の位置を知ること」です。
今、自分には何ができて何ができていないのか
それ分からなければ適切な勉強はできません。
模試を使って定期的に自分の位置=学力を確かめましょう。
学校の定期テストも参考になりますが、あくまでも参考にしかなり得ません。
実力テストなら、まだ判断材料の1つにはなれるかなぁという感じです。
自分の位置を知り、合格ラインというゴールまでどれくらい離れているかを見るのです。
ゴールまでたどり着く方法を考える
ゴールにたどり着くために何が必要かを考えます。
これはできるだけ具体的に考えましょう。京大工学部に合格することをゴールと設定した例を考えましょうか。
すると、下記のような力がいります。
- 国語
- 共通テストで8割前後
- 二次試験で5割近く取る力
- 社会
- 共通テストの社会で8割以上を取る力
- 数学
- 2次の数学で5割以上取る力
- 英語
- 2次の英語で6割程度取る力
- 理科
- 2次の物理・化学で5割以上取る力
(ここでは「大学入学共通テスト」が「センター試験」と同じくらいの難易度の試験になるとの仮定の上で、こう書いています)
これくらいの点数を確保すれば、合格はほぼ確実です。
このように分析した上で、それぞれのポイントを満たすためにさらにどうすればいいかを考えていきましょう。
国語
に関しては、高いレベルでの語彙力・読解力・設問理解力が必要になります。
飛び抜けた実力までは不要ですが、何となく勉強していてはたどり着けるレベルではありません。
語彙力のために1冊の参考書、読解力及び設問理解力を養うために1冊の問題集、合わせて2冊を使って勉強するのがいいと思います。
詳しくは京大生による現代文の勉強法+おすすめの参考書にまとめました。周りより一つ上の国語力を身につけるための情報をまとめています。
社会
共通テストの社会で8割を取るには、問題集や一問一答などを使ってアウトプットの練習を重ねる必要があります。
ぼくは東進の問題集を使って、最強クラスの力をつけることができました。
レベルの高い大学を目指す文系の人で、バリバリに社会を使うという人には、Z会の世界史の問題集がおすすめです。
デザインやレイアウトに関して言うと、こちらの方がぼくの好みでした。
数学
2次試験の数学で5割以上を取るには、入試の基礎~標準レベルの問題は答えられる能力が要ります。
教科書で見るような解法パターンは全て身につけて、入試頻出パターンをマスターしましょう。
学校で指定されている問題集をやり込むか、あるいは同じレベルの市販の問題集をやり込んで、それから受験レベルの問題集に取り組むのがいいでしょう。
ぼくの場合は紆余曲折を経て、学校の問題集をやりこむというスタイルに落ち着きました。
さらに詳しく知りたい人は高2の実力テストで数学29点の僕が京大に合格できた数学勉強法を見てみて下さい。僕が数学弱者を卒業し、京大数学に対応できるようになるまでに取り組んだ勉強法のすべてをまとめています。
英語
2次試験の英語で 6割を取るには、5000語程度の語彙力および熟語の知識が必須です。単語の勉強は毎日しましょう。
語彙力をつけたとき、あなたはすでに英語が得意になっていると思います。少なくとも共通テストレベルの長文読解は支障なくできるようになっているはずです。
英作文は少し練習がいります。
1冊参考書を選び、腰を入れて半年は頑張る必要があると思います。
ぼくは添削してもらわなかったのですが、(能力が信頼できる人で)添削してくれる人がいるならお願いするべきだと思いますね。
さらに詳しい英語の勉強についての情報は、<大学受験:英語>京大英語で76%を取った勉強法にあります。また、参考書は<大学受験:英語>独学で京大に合格した僕がオススメする参考書にまとめています。
勉強法を勉強する
独学の場合、自分の勉強法を決めるのは自分です。
どの問題集を使うのか、どのように使うのか、何回解くのか………
それらすべてを決めるのです。
そのやり方次第で成績は全く違ってきます。
我流でやっていて結果が出ていればいいのですが、結果が思うように出ないならまず勉強法の勉強をしましょう。
結果が出ていても、勉強法の勉強はするほうが良いと思います。
結局何を伝えたいかと言うと、勉強法の勉強は必須だということです。
ぼくの独学での京大に合格は、勉強法の勉強なしにはありえませんでした。
それではどのように勉強法を勉強するかですが、
- 書店で勉強法についての本を立ち読みする
- 勉強ができる人の真似をする
これらの方法が効果的です。
勉強法を勉強することの必要性・メリットについては、こちらに詳しく書いています。(→勉強法を勉強しないなんてありえない【大学受験】)
勉強法の勉強をすることのメリットは、勉強が効率化されるだけではありません。合格までの道筋が見えてきて、不安が減り、モチベーションが湧いてくるというメリットもあります。
漫然と机に向かう前に勉強法を研究して、自分の勉強を見直してみることをおすすめします。
ぼくの受験の結果(信頼性の担保)
ぼくが確かに京大に合格したことの信頼性の担保として、点数開示を載せておきます。

センター試験の点数が低いのはご愛嬌。使わないからいいんですよ!(負け惜しみ)
それよりも全体の点数を見て下さい。実はこの点数、医学部を除く全ての学部学科に合格できるレベルでした。
自慢するわけではありませんが…………いや、正直なところ自慢してます。
ただ、やはり医学部は別格だなという印象を抱きますね。
あとがき
最後にこの記事のポイントをまとめました。
- 塾なしでも京大に現役で合格するのは可能
- 基礎を徹底する
- 反復を怠らない
- 計画性を持つ
- 勉強法を勉強する
最後まで読んでくれた方、お疲れさまでした。あなたの勉強が効率よく、実りのあるものになれば嬉しいです。
当サイトでは、ぼくが実践してきた勉強法を共有する記事を他にも用意しています。気になった人には、ぜひ目を通してもらいたいです。
それらの記事には、僕の勉強についての経験を全て注ぎ込んだつもりです。
もちろん、それでも足りない内容はあるでしょう。そんなときはコメント欄からどんどん質問してみてください。
特に身近に独学で受験に成功した先輩・兄弟・友達がいない人こそ、存分に当サイトを使い尽くしてください。できるかぎりで力になります。
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