整数問題『テーマ:素数』①

integer数学
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学校の授業では深くまで学ぶことの少ない整数問題。
ですが入試にはよく出ます。

それも勉強して慣れておかないとかなり厳しい問題が出ます。

その対策に代表的な問題とその解法をお伝えします。よければ参考にしてください。(基礎がある程度固まっている方向けの内容です。)

今回は素数がテーマの問題を扱います。

素数の関係する問題は、式変形や因数分解がカギです
その視点をもって問題を見てみましょう。

問題

(1) \(p\) を3より大きい素数とする。自然数 \(a,b,c\) に対し、
\(a+b+c, a^2+b^2+c^2, a^3+b^3+c^3\)
がそれぞれpの倍数であるとき、次のことを証明せよ。

① \(ab+bc+ca\) は \(p\) の倍数である。

② \(abc\) は \(p\) の倍数である。

③ \(a,b,c\) はすべて \(p\) の倍数である。

(2) \(n\) が整数のとき、\(n^4-6n^2+25\) が素数となるような \(n\) があるか。あればその素数を求めよ。

解答

(1) \(p\) を3より大きい素数とする。自然数 \(a,b,c\) に対し、\(a+b+c, a^2+b^2+c^2, a^3+b^3+c^3\)がそれぞれpの倍数であるとき、次のことを証明せよ。 ① \(ab+bc+ca\) は \(p\) の倍数であることを示せ。

ポイント\(ab+bc+ca\) を \(a+b+c, a^2+b^2+c^2\) を用いて表す。

\((a+b+c)^2=a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca\) より、
\(2(ab+bc+ca)=(a+b+c)^2-(a^2+b^2+c^2)\) と表すことができる。
このとき、与えられた条件より \(2(ab+bc+ca)=p\) の倍数である。
右辺が \(p\) の倍数になっているので、当然左辺も \(p\) の倍数になっている。
そして、 \(p\) は 3より大きい素数であるから(⇦与えられた条件)、
\(p\) と 2 は互いに素。
ゆえに、左辺が \(p\) の倍数になっているのは \(ab+bc+ca\) が \(p\) の倍数であるからと分かる。

② \(abc\) は \(p\) の倍数であることを示せ。

ポイント:①と同様。\(abc\) を \(a+b+c\), \(a^2+b^2+c^2\), \( a^3+b^3+c^3\) を用いて表す。\(ab+bc+ca\) が \(p\) の倍数であることも使う。

\((a+b+c)(a^2+b^2+c^2−ab−bc−ca)=a^3+b^3+c^3−3abc\) より
\(3abc=(a^3+b^3+c^3)-(a+b+c)\{a^2+b^2+c^2-(ab+bc+ca)\}\) と表せる。
このとき、与えられた条件より \(3abc=p\)の倍数 である。
そして、 \(p\) は 3より大きい素数であるから(⇦与えられた条件) 、
\(p\) と 3 は互いに素。
ゆえに、 左辺が \(p\) の倍数になっているのは \(abc\) が \(p\) の倍数であるからと分かる。

メモ: \((a+b+c)(a^2+b^2+c^2−ab−bc−ca)=a^3+b^3+c^3−3abc\)
この式はちょこちょこ使うので、この機会に覚えてしまいましょう。

③ \(a,b,c\) はすべて \(p\) の倍数であることを示せ。

ポイント:与えられた条件から、\(a+b+c, a^2+b^2+c^2, a^3+b^3+c^3\) は \(p\) の倍数で、①②より \(ab+bc+ca, abc\) が \(p\) の倍数であることが分かっている。これらを用いる。

条件より、\(a+b+c=p\) の倍数 だから \(a+b+c=px\)  (ただし \(x\) は整数)
①より、\(ab+bc+ca=p\) の倍数 だから \(ab+bc+ca=py\)  (ただし \(y\) は整数)
②より \(abc\) が \(p\) の倍数で \(p\) は素数だから、\(a, b, c\) のいずれかは \(p\) の倍数である。

\(a\) が \(p\) の倍数であるときを考える。
このとき \(a=pA\) と書くことができる。 (ただし \(A\) は整数)
すると、
\(ab+bc+ca=py\)
\(\therefore pAb+bc+cpA=py\)
\(\therefore bc=p(y-Ab-Ac)\)
\(\therefore b\) または \(c\) は\(p\) の倍数

  \(b\) が \(p\) の倍数であるとすると、 \(b=pB\) と表すことができる。
  このとき、
  \(a+b+c=px\)
  \( \therefore pA+pB+c=px\)
  \( \therefore c=p(x-A-B)\)
  \(\therefore c は p\) の倍数  よって \(a, b,c\)はいずれも \(p\) の倍数
  \(c\) が \(p\) の倍数であるときも同様。
   その場合は \(b\) が \(p\) の倍数であることを示せる。

\(b\) または \(c\) が \(p\) の倍数の場合も上の場合と同様にして示せる。

以上で \(a,b,c\) はすべて \(p\) の倍数であることが示せた。

(2) \(n\) が整数のとき、\(n^4-6n^2+25\) が素数となるような \(n\) があるか。あればその素数を求めよ。

ポイント:因数分解

\begin{eqnarray} n^4-6n^2+25&=&n^4+10n^2+25-10n^2-6n^2\\&=&(n^2+5)^2-(4n)^2\\&=&(n^2+4n+5)(n^2-4n+5)\\&=&\{(n+2)^2+1\}\{(n-2)^2+1\}\end{eqnarray}
これが素数を表すとき、\((n+2)^2+1 \) または \((n-2)^2+1\) のどちらかは 1 でなければならない。
よって \(n=\pm2\)
そのとき与式は17である。 (答)17

まとめ

このような感じです。いかがだったでしょうか。

今回は条件を上手く使って式変形する力と、因数分解を利用する力が問われる問題でした。

こんなタイプの問題を見たことない人からすると、どこから手を付ければよいか分からなかったかもしれません。

しかし何回か繰り返すうちに、大事なことが分かってきます。
1回目より2回目、2回目より3回目と段々すらすらできるようになるのでがんばりましょう。

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