大学受験において、英語は非常に重要な科目です。
つまり、英語の参考書選びが当然大切。
しかし、実際に参考書を選ぼうとしたとき、以下のような問題にぶつかりませんか?
- 本屋に行って自分で吟味するのは大変
- 安い買い物じゃないから、間違いたくない
- Googleで検索してみても、塾などが発信する情報が多く、個人の経験や生の声が聞こえにくい
- ネットの記事では、紹介されている参考書が多すぎて選びきれない
………よくあるケースだと思います。
そんなケースに応えるべく、このページを執筆しました。
僕が塾なし&現役で京大に合格することに貢献してくれた参考書たちを全公開します。
この記事を読めば、
- 独学&現役で京大に合格
- 京大の英語で上位の点数を獲得
という経験のある僕の考え方を自分のものにして、参考書を吟味することができるようになると思います。
では、見ていきましょう。
単語帳
まず単語帳から紹介します。
英単語の知識量はそのまま英語の実力になるので、最も大事なパートです。
ユメタン
ぼくが使っていたのはユメタンです。
ユメタンを使っていた理由は単純で、学校で指定されていたからです。
他の理由は特にありません。
そんな経緯で使い始めた単語帳でしたが、ぼくにはすごく合っていました。
ユメタンのお気に入りポイント
ぼくは書店に行くのが趣味で、他の単語帳にもよく目を通していました。
その中でも、個人的にはユメタンのクオリティは最高峰です。
僕が気に入っていたのは以下の4ポイントです。
- 単語勉強の進め方を1から教えてくれる
- 発音へのケアがかなり充実している
- レイアウトが整然と統一されている
- コラムが面白い
それぞれについて、少しずつ説明します。
単語勉強の進め方を1から教えてくれる
ユメタンは、「そんなに丁寧に教えてくれるの?」と思うくらいに詳しく勉強のやり方を教えてくれます。
どんな感じかと言うと、
- 1日に○個覚えるのではなく、1週間で同じ○個を繰り返す方が効果的
- 1週間の最初の日は実力チェック
- 2日目には単語を書く
- 3日目には………
という感じ。
変にアレンジせず、これにしたがって勉強するれば、どんな人でも確かな語彙力を身につけることができます。
初心者が自力でこのやり方に辿り着こうと思ったら、どれほど時間がかかるのか………。
これだけでも非常に有益な情報です。
発音へのケアがかなり充実している
発音に対する意識が高い点もユメタンの長所です。
ユメタンには、
- ハイクオリティの付属音声
- 発音記号の解説
- カタカナ発音の併記
といったサポートがあり、これは他と比べて頭一つ抜けているなと感じます。
特に発音記号(æ など)の解説があることと、発音記号の横にカタカナ発音を併記しているところが凄い。
そのカタカナ発音もいわゆる “カタカナ発音” とは違って、英語の自然な発音に近づけた表記になっています。
正確な音ではありませんが、初心者レベルから自然な発音への橋渡しには効果大。
レイアウトが整然と統一されている
これもユメタンの大きな特長の1つです。
どのページを見ても同じレイアウトに統一されているので、ごちゃごちゃとした雰囲気とは無縁です。
コラムが面白い
1ユニット100語ごとに学んでいくのがユメタンの使い方なのですが、そのユニットの終わりについているコラムが面白いのです。
コラムの著者は、現役バリバリの英語の先生たちです。
その内容はと言うと……
- 先生たちの英語の勉強法
- モチベーションをアップさせてくれる文章
- 英語にまつわる先生たちの失敗談
どれも面白いので、ぼくは何回も繰り返して読みました。
特に印象に残っているのは、the と a, an の違いが分かるコラムでした。
そのコラムの著者の先生は、留学していたとき(だったかな?)に好きだった女性に告白します。
その返答は、”You are a good man, but not the man.”(確かこんな文だったはず)。
このシンプルな1文に、その先生は「不定冠詞と定冠詞の違いを思い知った」と仰っていました。
ユメタンのレベル
高校生用のユメタンは、1~3の3冊あります。
0:中学復習~高校基礎
1:高校基礎~中堅私大
2:中堅私大~国公立大
3:最難関大
レベルの目安としては、このよう(↑)になるようです。
ぼくは1~3を使いました。
中学生のときに英語をしっかりと勉強していたなら、ユメタン0はやらなくてOKです。
ユメタン3はレベルが高すぎて、大学受験に必要ないと言われることもありますが、ぼくは「そうとも言えないかな」と思っています。
最近の京大入試を見てみれば、ユメタン3までやっておかないと知らない単語が少なくとも3つはありました。
まぁ、3つしかないと考えることもできますから、ユメタン3を使うかどうかはその人によると思いますが。
ただ、「ユメタン3を使うかどうかは人による」と投げ出してしまうのも薄情ですから、ぼくなりの目安を言っておきたいと思います。
ユメタン3の使用をおすすめしない人は以下のような人です。
- 理系科目が得意で、理系科目の点数を期待できる
- 英語よりも理系科目を勉強している方が楽しい
一方でぼくのようなタイプはユメタン3を使うといいと思います。具体的には次のポイントに当てはまる人ですね。
- 理系科目より、英語の勉強が好き
- 将来は英語を使いこなしたい
ユメタンの使い方
基本的にはユメタンに書かれた通りの使い方が間違いないです。
ぼくも最初はそのとおりにやっていました。
ですが、徐々に面倒になってきて、最終的には以下のスタイルに落ち着きました。
- 往復で2時間ほどかかる通学電車の中で勉強
- 基本的には書かない
- つづり、発音、意味、使い方をできるだけ短時間でチェック
- 発音を確認するため、できるだけ音声を聞いて真似するようする。
それができないときも発音記号を見てそれっぽく発音する。
小さな声でもいいから、必ず声に出す。
この方が楽だし、短時間にたくさんの単語を確認できます。
特に「書かない」のが個人的にはポイント。
1回書く時間があれば、3回読めるじゃん!という発想です。
僕の体感では、触れた回数が多ければ多いほど覚えられます。
単語帳はユメタンじゃなくてもいい
ここまではユメタンを勧めるようなことを言っていましたし、実際にオススメしています。
でも、「単語帳はどれどもいいんじゃないか」というのも本当です。
メジャーな単語帳は大抵次の条件を満たしています。
- レイアウトがよい
- 発音がのっている
- 音声を確認できる(付属CDや音声ファイルダウンロードなどで)
- 例文がのっている
このような条件が揃っているなら、どの単語帳でも成果が出ます。
後はレイアウトが自分の好みと合うかとか、価格が高くないかとかで選ぶことになるでしょう。
他に重要な視点を付け足すなら、持ち運びがしやすいか、など
結局のところ、「どんな単語帳を選ぶのか」よりも「どのように単語帳を使うのか」の方が何倍も大切です。
そこさえ見失わなければ、何を使っても大抵上手くいくはず。
「他にどんな単語帳がある?」とか「単語勉強の詳しいやり方は?」といった疑問には、以下の記事が答えになると思います。
市販の有名な単語帳を比較した記事&単語帳の詳しい使い方を説明した記事
システム英熟語
高3に上がるころに熟語をマスターしたくなって、システム英熟語を買いました。
文法問題で熟語が問われるケースや英文読解をしていて知らない熟語を見ることがよくあったからです。
これを選んだのは、
- 覚えやすいようにカテゴライズされていた
- イラストやイメージが豊富で分かりやすかった
という2点が気に入ったからです。
ユメタン3と並行して、高2の2月ごろから高3の10月ごろまで使っていました。
おそらく英熟語までしっかりと勉強しない人も多いのでしょう。
これをやっておいたことも、京大入試で最上位クラスの点数を取れた一因になったと感じます。
語源系単語帳
また、購入には至らなかったのですが、書店に行くたびに立ち読みしていた英単語系の本が2冊ほどありました。
語源で覚えるというのは他と違った視点でした。
別の見方をすることで、知識の整理に役立ちます。
また、語源の勉強からは英語の歴史が感じられたりもします。
純粋に面白かったです。
書店に行く度に買いたい、買いたいと思っていましたが、暖かくない懐が許してくれず、毎回諦めていました。
文法・発音
次は文法と発音を勉強するのに使っていた参考書を紹介します。
基礎からの新々総合英語
学校で購入したものですが、
これは文法全般を網羅した参考書です。
辞書系参考書と言われることもあるようなタイプです。
「文法で分からないことは、これを調べれば大抵見つかる」という感じ。
ただ、ぼくはあまり使いませんでしたね。
「………オススメの参考書」という記事で扱っておきながら、オススメしないという………。
分からないことを調べるときには授業で使っているテキストやノートを見たほうが分かりやすかったので。
それに構成やレイアウトもイマイチ気に入っておらず、他のものの方が良かったなぁ~と思っていました。
例えばこれ(↓)
高校英語の文法参考書と言えばこれが定番!という感じの参考書。
なのに、うちの高校がこれを選ばずにチャート式を選んだ理由は不明です。
Upgrade
文法や発音を勉強する際に使っていたのはこちら。
学校で購入したものですが、こちらは非常に気に入っておりました。
ぼくがアップグレードについて気に入ってた点は章の構成やレイアウトです。
よく整理されていて見やすい作りになっています。
センター試験で93%の得点を取れたことに大きく貢献してくれました。
使ってきて成果が出たという経験があるので、ぼくはアップグレードをオススメします。
でも、アップグレードでないといけないわけではありません。
単語帳と同じで文法演習書も「どう使うか」の方が大事ですからね。
アップグレードがいまいち気に入らない場合はこちらを見てみるといいと思います。
こちらの問題集も信頼と実績のある一冊です。雰囲気で気に入ったほうを選べば良いと思います。
どっちを選んだとしても間違いありません。
長文
長文読解のために使っていたのはいくつかあります。
使った時期の古い順に紹介していきます。
やっておきたい英語長文500
これは長文の対策をしてないことに不安になって買ったものです。
買った時期は高2の夏休みくらいだったかな?
買ってはみたものの、あまり使わずにずっと本棚においていました。
あまり使わなかったというよりも使えなかったと言った方が正しいですね。
別にサボっていたわけではないのです。
その時期には語彙力がなかったので、長文を読み進める効率が凄く悪かったのです。
かなりの気合を入れて、ようやくちょっと進められる………みたいな。
長文を読んでいるのか、単語を調べているのか、あるいは辞書をめくって遊んでいるのか。
何だかよく分からない状況になってしまったので、この問題集はお蔵入りとなりました。
この問題集が教えてくれたのは、「長文に取り組むには単語の知識が十分でないといけない」という貴重な教訓でした。
悪くない参考書ですが、特にオススメはしません。(「オススメする参考書」と言っておいて、またまたオススメしない………)
これをやるんだったら、授業で扱っている教材の文章を真面目に読んでおく方がマシでした。
もっと良いのは単語の勉強をすることですが。
英文解釈の技術100シリーズ
学校で買わされたものもありました。こちらは複雑な英文の和訳になれるためのものです。
英文解釈の技術100は、ぼくには少し難しすぎました。
基礎英文解釈の技術でも難しかったです。
学校で買わされたから使っていましたが、この勉強が本当に必要だったかというと疑問があります。効果があったかもよく分かりません。
ですが、これを使わなかった場合にどれくらいの英語力になったのかを知ることは今となっては出来ません。
もう一度高校生をやり直すわけにもいきませんからね。
だから、やる意味がなかったとも言いにくいところです。
ただ、1つ言えるのは、このような受験英語をテクニックで和訳する勉強は古くなってしまうかも、ということです。
これからの入試英語(英語に限りませんが)の変化を踏まえると、そう思えてきます。
悪い本ではないと思いますが、イマイチかな………と。(オススメ参考書と言っておきながら、またまたオススメしない参考書が出てくる………)
京大過去問
最後はやはり赤本で京大が出題するような文章に慣れる訓練をしました。
(ぼくが買ったのは2017年版だったと思いますが)
これは欠かせませんね。
ぼくがこれに取り組みはじめたのは、11月ごろ。
本格的にやりまくったのはセンター試験後でした。
ぼくの赤本に取り組む時期が遅いと思われた方もいるかもしれませんが、ぼくはこれでよかったと思っています。
京大の2次試験の文章に挑む力をつける前に取り組んでも時間の無駄だからです。
これは、というより過去問題集は、やっぱり必須です。
まとめ
僕が使ってきた参考書、オススメする参考書の紹介は以上になります。
まとめます。
- 単語
- ユメタン
- ユメタンじゃなくても、有名どころならOK
- 熟語
- システム英熟語
- その他の単語系参考書
- システム英単語Premium
- 語尾単
- 文法
- Evergreen
- 文法・語法問題集
- Upgrade
- Next Stage
- 長文
- なし(強いて言うなら教科書+過去問)
最後まで読んでくれた方、お疲れさまでした。
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