京大の研究を一部紹介【2019年】|面白い研究が盛り沢山

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「ヘビに睨まれたカエル」の真相

京大のサイトから引用


「ヘビに睨まれたカエル」という有名な慣用句があります。説明するまでもないかもしれませんが、強者に目をつけられた弱者が恐怖に身がすくんで動けなくなることの例えですよね。

この慣用句は、ヘビに接近されたカエルがギリギリになるまでジッとしていて逃げないことから来ています。

傍から見ていると、ヘビに気がついたタイミングですぐに逃げればいいのにと思えてきます。それなのに動こうとしないのは恐怖を感じているからだ―――慣用句からもわかるように、今まではそう認識されていました。

しかし、その認識は間違っていることを京大の博士課程の方とその指導教官の准教授が発見したようです。その研究結果によると、その行動はカエルが臆病だからではなく、最適な行動を選択した結果だというのです。

もし、カエルが先手を取って、飛んで逃げようとしたとします。これは一見すると賢明な行動に思えます。

ですが、一旦跳躍してしまえば動きが読まれてしまいます。ヘビの噛みつき攻撃にあってしまうのです。

だから、カエルはヘビが動くまで待とうとします。ヘビの初手の噛みつき攻撃を躱すことを狙うのです

このように書けば、ヘビが先手を取ろうとしないわけも分かるでしょう。先に動くと、動きを読まれて逃げられてしまうのです。

カエルがヘビと向き合ってビビっているように見える様子の真相はこのように冷静な駆け引きだったんですね。

ハトとヒトでは見え方がぜんぜん違うらしい


「百聞は一見にしかず」とのことわざにある通り、「見る」という行動で認識したことは確かなものだと感じられます。その事実だけは絶対的に揺るがないように思えますよね。

しかし、案外そうでもないようなのです。

知っている人も多いかと思いますが、ヒトと他の動物では色の見え方が違います。

そして、この研究結果によると、モノの動きの見え方でさえもヒトと他の動物で異なっているようなのです

研究は、ヒトとハトを比較することで行われました。同じ映像を見せて、写っている模様がどの方向に動いているように見えるかを調べたのです。

理容店の店先に青・赤・白の模様がクルクル回っているポールがありますよね。ヒトはあれを見ると、模様が上方向に動いているように認識します。ところがハトは斜め方向に動いていると認識するようなのです。


モノの見え方というのは、文字通りに一つじゃないんですね。ついでにですが、この研究をした方が文学研究科の所属ということも驚きでした。

記憶を取り戻させる薬を発見

誰でも一度は抜群の記憶力に憧れたことがあるでしょう。あるいは、ドラえもんの「暗記パン」が欲しいと思ったことがあるかもしれません。

それの第一歩になるかもしれない研究が紹介されていました。ヒスタミン神経系を活性化させる薬をマウスとヒトに投与して、記憶力が向上するかを確かめた研究です。

研究成果によれば、ヒスタミン神経系を活性化させると、記憶を取り戻させることにプラスに働いたといいます。(ヒスタミン神経系は、ヒスタミンという物質を使って情報のやり取りをしています。睡眠・食事などに関係しているようです。)

その仕組みの考察も面白かったので、簡単に説明してみます。


上のイメージは、その仕組みを端的に表したものです。………何のことかわからないでしょう。ちょっと待って下さい。説明しますから。

このイメージの左側が記憶を思い出せない場合、右側が記憶を思い出せた場合をそれぞれ例えたものです。「アンパンマン」の文字が薄くなっているのは、時間が立って記憶が失われつつある状態に相当します。

文字が薄くなっていくと、あるタイミングで認識できなくなります。これが「記憶を思い出せなくなった状況」を例えています。

思い出せるかどうかは、その情報がある一定量以上残っているかどうか―――つまり、その情報の記憶を担当する神経のつながりが一定以上の強さを保っているかどうか―――に依存します。

情報が失われていくと、神経のつながりが弱くなって、周りの神経のつながりと区別がつかなくなるようです。これは「アンパンマン」の文字が薄くなって、背景色と区別がつかなくなったことに相当します。

そこで、ヒスタミン神経系を活性化させる薬の出番です。この薬の働きは、全体的に神経のつながりを活性化させることで、背景色を濃くすることにあたります。

背景色が濃くなることで、「アンパンマン」の文字がある一定以上の濃さになります。すなわち、記憶を思い出せる状態になったということです。

記憶を取り戻す薬と言うと、SFじみた感じがします。けれど、現実は案外そうでも無くなってきているのかもしれません。これからの発展が楽しみです。

あとがき

このページでは2019年の京大の研究から面白いと感じたものを3つだけ選んで紹介しました。ここで挙げたのは3つだけですが、他にも本当にたくさん面白そうな研究があります。

その中には難しくて理解しにくいものもありますが、敷居が低くて興味深いものもあります。

そういう研究を見ることで普段の勉強のモチベーションにもなるでしょう。京大のTwitterアカウントから研究成果のアナウンスがあるので、フォローしておくのもいいと思います。ぼくもフォローしてますよ。

トップ画像はAbstract vector created by pch.vector – www.freepik.comよりダウンロードさせてもらいました。

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